今回はこんな悩みに答えようと思います。
記事の執筆者
未経験からWeb業界に入社しWebディレクター歴10年目になります。現在はブログで情報発信をして毎月5桁ほど稼いでいます。
ChatGPTを業務や日常で活用している方なら、一度はこんな不安が頭をよぎったことがあるはずです。
顧客情報を要約させたとき、社内資料の下書きを依頼したとき、ふと「この情報、どこかに残っているのでは?」という疑問が湧いてくる。
でも具体的に何が危ないのか、どこまでなら安全なのか、明確な答えを持っている人は少ないのが現実です。
この記事では、ChatGPT利用における7つの具体的なリスクと、今日から実践できる対策を紹介します。
それでは早速始めていきます!
ChatGPTの基本情報について
1. ChatGPTって何?仕組みを簡単に説明
ChatGPTは、アメリカのOpenAIという会社が開発した、対話型の人工知能(AI)のことです。
人間と会話しているかのように、質問に答え、文章を作ったり、要約したりすることが可能です。
この技術はインターネット上の膨大な量の文章をあらかじめ学習していて、その学習したデータをもとに、次にくる言葉を予測し文章を生成する仕組みで動いています。
ポイント
- 大量の学習データ: インターネットにあるたくさんの文章を読み込んでいる
- 次の言葉の予測: 学習したパターンから、会話の流れに合う言葉を予測して返答
- 対話形式: 質問と回答を繰り返すことで、より自然な会話ができるようになる
この技術は、普段使っている言葉(自然言語)を理解し、人間が書いたような自然な文章を作り出す点が画期的です。
2. ChatGPTが危険と注目される理由
ChatGPTが便利であるにもかかわらず、「危険性」が注目されるのは、その影響力の大きさと技術的な特性に理由があります。
主な理由
- 情報漏洩のリスク:
利用者が入力した機密情報や個人情報が、AIの学習に使われたり、外部に流出したりする恐れがあります。 - 誤情報の拡散:
AIが自信満々に間違った情報(ウソ)を作り出し、それが真実として広まってしまう危険性があります。 - 悪用される可能性:
悪意のある人が、詐欺の文章やコンピューターウイルスを作るためのプログラムを簡単に作成できてしまう点も問題視されています。
便利な道具には必ず裏表があり、その力を正しく理解し、安全に使うための知識が求められます。
3. 便利だけど危ない?正しく知って使おう
ChatGPTは、仕事や勉強を助けてくれる、非常に便利な道具であることは間違いありません。
大切なのは、AIを「完璧な存在」だと思い込まず、その限界とリスクを正しく知ることがポイントです。
安全に使うために
- AIの答えを鵜呑みにしない:
AIが出した答えは、必ず自分で確認し、本当に正しいのかを確かめる習慣が大事です。 - 秘密の情報を入力しない:
会社や個人の大切な情報、秘密にしておきたいことは、絶対に入力しないように注意しましょう。 - 利用ルールを守る:
企業や学校などで決められたChatGPTの利用ルールがあれば、それをしっかりと守って使うことが重要です。
ChatGPT危険性|7つの主なリスク
ChatGPTの7つの主なリスクは以下です。
- 情報が外に漏れる
- 間違った答えが出る
- 著作権の問題が起きる
- ウソのニュースができる
- 悪い人に使われる
- 個人情報が盗まれる
- 考える力が弱くなる
1つずつ順番に紹介します。
1. 情報が外に漏れる
ChatGPT危険性の一つは、情報漏洩のリスクです。
利用者がChatGPTに入力した文章やデータは、AIを開発した会社のサーバーに保存され、AIの性能を向上させるための学習データとして使われる可能性があるという問題です。
会社の秘密やお客様の個人情報を入力してしまった場合、その情報が意図せず外部に流出したり、他の人のAIの回答に影響を与えたりする恐れがあります。
情報漏洩の具体的なリスク
- 機密情報の流出:
会社の未発表の企画書や技術情報などが、AIを通じて外部に知られてしまう。 - 個人情報の特定:
氏名、住所、電話番号などの情報がAIの学習データに含まれ、悪用される可能性がある。 - データ学習への利用:
入力した情報がAIの「記憶」として残り、他のユーザーへの回答に反映されてしまう。
上記のリスクを避けるために、秘密情報は絶対に入力しないという鉄則を守ることが重要です。
2. 間違った答えが出る
ChatGPTは非常に賢いのは間違いありません。しかしながら、時々、間違った答えを、まるで本当のことのように自信たっぷりに話すことがあります。
これを「ハルシネーション(幻覚)」と呼びます。
AIは、学習したデータの中から最もらしい言葉の並びを選んでいるだけで、その内容が「真実かどうか」を判断しているわけではないからです。
間違った答えが出る問題点
- 事実と異なる情報:
歴史上の出来事や科学的なデータなど、事実に基づかない情報を作り出す。 - 出典のない情報:
引用元や根拠がないにもかかわらず、あたかも正しい情報であるかのように提示する。 - 判断ミス:
間違った情報を信じてしまうと、仕事や生活で大きな判断ミスにつながる危険性があります。
特に、専門的な知識が必要な分野や、最新の情報については、AIの回答を必ず自分で確認することが重要です。
3. 著作権の問題が起きる
著作権はご存知の方も多いと思いますが、文章や絵、音楽などを作った人が持つ権利のことです。
ChatGPTは、インターネット上の様々な文章を学習しているため、その学習データの中に著作権で守られている作品が含まれている場合があります。
著作権問題の具体的なケース
- 既存の文章との類似:
AIが生成した文章が、特定の記事や小説と酷似してしまう。 - 画像の権利侵害:
AIが学習した特定の画家の絵柄やキャラクターに似た画像を生成してしまう。 - 法的なトラブル:
著作権侵害が認められた場合、損害賠償を求められるなどの法的な問題に発展する可能性があります。
AIが作ったものであっても、最終的に公開したり利用したりする責任は利用者になります。そのため生成された内容が他者の権利を侵害していないか注意深く確認する必要があります。
4. ウソのニュースができる
ChatGPT危険性の一つとして、ウソのニュース(フェイクニュース)を大量に、そして非常にリアルに作り出せてしまう点も挙げられます。
AIを使えば、まるで本物のニュース記事やSNSの投稿のような、説得力のある文章を誰でも簡単に作成することが可能になりました。
ウソのニュースがもたらす影響
- 社会的な混乱:
根拠のない情報が広まり、人々の間に不安や混乱を引き起こす。 - 信用失墜:
企業や個人の評判を落とすための悪質なウソが作られ、信用を失わせる。 - 世論の操作:
特定の考え方や意見を持つように、人々を誘導する目的で利用される。
特に選挙や災害時など、人々の判断が重要になる場面で、この種のChatGPT危険性が悪用されると、社会全体に深刻な影響を及ぼすことになります。
5. 悪い人に使われる
ChatGPTは、良い目的だけでなく、悪い目的を持った人にも利用されてしまう危険性があります。
例えば、詐欺師がAIを使って、より巧妙で騙されやすいメールやメッセージを大量に作成することが可能になりました。
悪用される具体的な例
- フィッシング詐欺:
銀行や有名な会社を装った、本物そっくりのメールを自動で作成し、個人情報を盗み出す。 - サイバー攻撃:
コンピューターを攻撃するためのプログラム(コード)のアイデアや、その作成手順をAIに尋ねてしまう。 - 悪質なコンテンツ作成:
人を傷つけるような差別的な文章や、違法な内容の文章を生成する。
AIの技術は中立的です。しかしながら、それを利用する人によって、人助けにも犯罪の道具にもなり得るということを忘れてはなりません。
6. 個人情報が盗まれる
ChatGPT危険性の中には、AIそのものの問題だけでなく、アカウントのセキュリティに関するリスクも含まれます。
もし、ChatGPTのアカウント情報(IDやパスワード)が悪い人に知られてしまうと、あなたになりすましてAIを利用されたり、過去の会話履歴からあなたの個人情報や会社の秘密を盗み見られたりする危険性があります。
アカウント情報が盗まれると起こること
- なりすまし:
あなたの名前で不適切な発言をしたり、詐欺行為を行ったりする。 - 過去の会話の流出:
あなたがAIに相談した個人的な悩みや、仕事の機密情報がすべて悪い人の手に渡ってしまう。 - 金銭的な被害:
有料プランを利用している場合、不正に利用料金を請求される可能性があります。
上記のリスクを防ぐためには、二段階認証を設定するなど、アカウントのセキュリティを強化することが非常に大切です。
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7. 考える力が弱くなる
ChatGPTに頼りすぎることで、私たち自身の考える力や調べる力が弱くなってしまうという、長期的なChatGPT危険性も指摘されています。
AIがすぐに答えを出してくれるため、自分で深く考えたり、複数の情報源を比較したりする努力を怠るようになってしまうかもしれません。
考える力が弱くなることの影響
- 知識の定着不足:
自分で調べたり考えたりしないため、得た知識がしっかりと身につかない。 - 問題解決能力の低下:
複雑な問題に直面した際、AIなしでは解決策を見つけられなくなる。 - 創造性の低下:
AIの生成したアイデアに頼りすぎ、自分ならではの新しい発想が生まれにくくなる。
AIはあくまで道具であるため、人間の思考を助ける存在として活用し、最終的な判断・創造的な作業は自分自身で行う意識を持つことが重要です。
入力してはダメな8つの情報
ChatGPTで入力してはいけない情報について紹介します。
- 名前や住所などの個人情報
- 会社の秘密や大切な情報
- 病気の相談や健康の悩み
- お金の相談や税金のこと
- 法律に関わる大事な相談
- 緊急時の判断や命に関わること
- 子どもに関する情報
- 最新のニュースや今の情報
1つずつ順番に紹介します。
1. 名前や住所などの個人情報
ChatGPTに入力してはならない情報の筆頭は『名前や住所』『電話番号』、『メールアドレス』といった個人情報です。
もしAIの学習データとして使われたり、万が一情報漏洩が起こったりした場合、悪意のある人に悪用されてしまう危険性があります。
個人情報入力の危険性
- なりすまし被害:盗まれた情報をもとに、あなたになりすまして契約を結ばれたり、詐欺行為に使われたりする。
- 迷惑行為:迷惑メールや迷惑電話が増えたり、自宅に不審なものが送られてきたりする。
- プライバシー侵害:あなたの生活に関する情報が意図せず公開されてしまう可能性があります。
ChatGPT危険性を避けるため、AIとの会話では、絶対に個人を特定できる情報は書かないように徹底しましょう。
2. 会社の秘密や大切な情報
企業でChatGPTを利用する際に、最も厳しく守るべきは会社の秘密や大切な情報(機密情報)です。
例えば、まだ発表されていない新製品のアイデア、お客様のリスト、会社の経営状況に関するデータなどがこれにあたります。
これらの情報をAIに入力してしまうと、情報漏洩につながり、会社の信用を失ったり、大きな経済的な損害を被ったりするChatGPT危険性があります。
会社の秘密に関する注意点
- 未公開情報: 発売前の商品情報や、特許に関する技術的なデータは絶対に入力しない。
- 顧客情報::お客様の名前や連絡先、取引内容などのデータは、AIに扱わせてはならない。
-
社内規定の遵守: 多くの企業では、ChatGPTへの機密情報の入力を禁止するルールを設けていますので、必ず守りましょう。
仕事でAIを使う際は、「この情報は外部に漏れても問題ないか」を常に自問自答することが大切です。
3. 病気の相談や健康の悩み
病気の相談や健康の悩みについても、ChatGPTに頼ることは避けるべきでございます。
AIは、医師や薬剤師のような専門的な資格を持っているわけではありません。
AIが出す情報は、あくまで一般的な知識や統計に基づいたものであり、あなたの個別の症状や体質に合わせた正確な診断や治療法を示すことは不可能です。
健康に関する情報の危険性
- 誤った診断::AIの情報を信じて自己判断し、病気の発見や治療が遅れてしまう。
- 不適切な対処:症状を悪化させるような間違った対処法を実行してしまう危険性がある。
- 不安の増大:根拠のない情報によって、かえって不安な気持ちが増してしまうこともあります。
健康に関することは、必ず専門の医師や医療機関に相談し、適切な診断と治療を受けるようにしてください。
4. お金の相談や税金のこと
お金の相談や税金のことも、ChatGPTに頼るべきではない分野の一つです。
なぜなら、お金や税金に関するルール(法律や制度)は、国や地域、そして個人の状況によって非常に複雑で、常に変わっているからです。
AIの学習データが古かったり、あなたの個別の状況を正確に理解できなかったりすると、間違ったアドバイスを受けてしまうChatGPT危険性があります。
お金・税金に関する情報の危険性
- 経済的な損失: 間違った情報に基づいて投資や節税対策を行い、かえって損をしてしまう。
- 法的な問題: 税金の申告などで誤った処理をしてしまい、後で罰則を受ける可能性がある。
- 最新情報の欠如: 制度の改正や新しい法律に対応できていない情報に基づいて行動してしまう。
資産運用や税金に関する重要な判断は、税理士やファイナンシャルプランナーといった専門家に相談することが賢明です。
5. 法律に関わる大事な相談
法律に関わる大事な相談も、ChatGPTに任せてはならない重要な事柄です。
というのも法律の解釈や適用は、非常に専門的な知識と、個々の状況を詳細に分析する能力が必要とされるからです。
AIは、一般的な法律の条文を提示することはできても、あなたの抱える問題に対して法的に正しい判断や戦略的なアドバイスを提供することはできません。
法律相談に関する情報の危険性
- 誤った法的解釈: AIの回答を信じて行動した結果、法的なトラブルを悪化させてしまう。
- 証拠の欠如: 裁判や交渉に必要な、具体的な証拠や手続きに関する正確な情報が得られない。
- 権利の侵害: 自分の権利を守るための適切な行動が取れず、不利益を被る可能性があります。
離婚、相続、契約など、法律が関わる問題については、必ず弁護士などの専門家に相談するようにしてください。
6. 緊急時の判断や命に関わること
緊急時の判断や命に関わることについてもChatGPTに頼ることを避けるのをおすすめします。
火事や事故、急病などは、一刻を争う状況では、AIの回答を待っている時間はありません。またAIが提供する情報が状況に合っている保証もありません。
緊急時の情報の危険性
- 時間の浪費: AIに質問し、回答を待つ間に、救命に必要な時間が失われてしまう。
- 不適切な行動: 誤った指示に従い、状況をさらに危険にしてしまう。
- 人命に関わる問題: 命の危険がある状況で、AIの不確実な情報に頼ることは非常に危険です。
緊急事態が発生した場合は、迷わず119番や110番などの緊急通報先に連絡するか、周囲の信頼できる大人や専門家の指示に従って行動してください。
7. 子どもに関する情報
子どもの名前、写真、学校名、日々の行動記録など、個人を特定できる可能性のある情報もChatGPTに入力しないようにしましょう。
子どもたちのプライバシーは特に守られるべきものであり、一度インターネット上に情報が流出してしまうと、完全に消し去ることが非常に難しくなるからです。
子どもに関する情報の危険性
- 個人情報の流出: 子どもを狙った犯罪や、いじめなどの原因になる情報が漏れてしまう。
- デジタルタトゥー: 子どもの将来にわたって、不適切な情報が残り続けてしまう。
- 親権者の責任: 保護者として、子どもの情報を守る責任が問われる可能性があります。
子どもの情報を扱う際は、ChatGPTの危険性を深く理解することが重要です。
そして公の場やAIのようなシステムには安易に入力しないよう、保護者が責任を持って管理することが求められます。
8. 最新のニュースや今の情報
冒頭でもお伝えしましたように、ChatGPTはインターネット上の大量のデータを学習していますが、その学習には期限があります。
そのため、最新のニュースや今の情報に正確な答えを返せないことがあります。
例えば「今日の株価は?」や「先週発表された新しい法律は?」といった質問に対しては、返答は難しいでしょう。
最新情報に関する情報の危険性
- 情報の古さ: AIが提供する情報が古く、現在の状況に合っていない可能性がある。
- 誤った判断: 古い情報に基づいて、重要なビジネス上の判断や投資の決定をしてしまう。
- リアルタイム性の欠如: 刻一刻と変わる状況に対応した、リアルタイムな情報提供はできません。
最新の正確な情報を知りたい場合は、信頼できるニュースサイトや公的機関のウェブサイトを直接確認するようにしましょう。
ChatGPTの危険性を理解して賢く使おう!
ChatGPT危険性を正しく理解し、適切な対策を講じることで、ChatGPTは生活や仕事を大きく助けてくれる便利なツールになります。
AIの得意な部分(アイデア出し、文章の要約、プログラミングの補助など)を最大限に活用。そして人間がすべきこと(最終判断、創造的な思考、感情的なコミュニケーションなど)と役割を分けることが重要です。
本記事を読みChatGPTの危険性についてわかりましたら幸いです。
ここまで読んで頂きありがとうございました!